2009年 04月 14日
HIV薬から通風薬が |
In the Pipelineで知ったこのニュース。
San DiegoにあるArdea Biosciencesという会社は、HIV治療薬としてNNRTI (Non-nucleotide reverse transcriptase inhibitor) RDEA806の臨床試験の途中で、この薬が血中の尿酸値を下げることを見つけた。よくよく調べてみると、RDEA806の代謝物がその活性本体だった。ターゲットは尿からの尿酸の再吸収をコントロールしている、腎臓のURAT1 transporterで、これを阻害することにより尿酸の再吸収が抑制され、血中尿酸値が下がるという。
血中尿酸値といえば通風。現在のアメリカの患者数は210万人程度と見積もられていて、しかも増加の一途。ところが何と過去40年間で、FDAから承認されたのはたったの1剤とのこと。そして現在開発中の通風治療薬もほとんどない状態。ということで、件の化合物はRDEA594としてPhase 1を終了し、Phase 2に進むところだそう。
この手のストーリーとしては、ファイザーで当初狭心症治療薬として開発中の薬が、Phase 1での男性被験者のおかしな振る舞いから新たな作用が見つかり、全然違うものになった話が有名だけど(スパムコメントや変なTBが来るといやなので具体的には書きませんが)、すでに臨床に入っている化合物ということで安全性がある程度担保されていることから、こういうのは見つかるとその後が早く、成功確率も高いと思われて、一粒で二度おいしいわけですが、やはりデータは隅々までしっかり見ることが大事ですね。
ちなみに日本語でちょっと検索してみたけれど、このページで、Ardea社の親化合物に関するプレスリリースが自動翻訳されたものが見つかった程度でした。Lead developmental candidateだったと思われる言葉の訳が「鉛の開発の候補者」とかなっててちょっと笑えます。
San DiegoにあるArdea Biosciencesという会社は、HIV治療薬としてNNRTI (Non-nucleotide reverse transcriptase inhibitor) RDEA806の臨床試験の途中で、この薬が血中の尿酸値を下げることを見つけた。よくよく調べてみると、RDEA806の代謝物がその活性本体だった。ターゲットは尿からの尿酸の再吸収をコントロールしている、腎臓のURAT1 transporterで、これを阻害することにより尿酸の再吸収が抑制され、血中尿酸値が下がるという。
血中尿酸値といえば通風。現在のアメリカの患者数は210万人程度と見積もられていて、しかも増加の一途。ところが何と過去40年間で、FDAから承認されたのはたったの1剤とのこと。そして現在開発中の通風治療薬もほとんどない状態。ということで、件の化合物はRDEA594としてPhase 1を終了し、Phase 2に進むところだそう。
この手のストーリーとしては、ファイザーで当初狭心症治療薬として開発中の薬が、Phase 1での男性被験者のおかしな振る舞いから新たな作用が見つかり、全然違うものになった話が有名だけど(スパムコメントや変なTBが来るといやなので具体的には書きませんが)、すでに臨床に入っている化合物ということで安全性がある程度担保されていることから、こういうのは見つかるとその後が早く、成功確率も高いと思われて、一粒で二度おいしいわけですが、やはりデータは隅々までしっかり見ることが大事ですね。
ちなみに日本語でちょっと検索してみたけれど、このページで、Ardea社の親化合物に関するプレスリリースが自動翻訳されたものが見つかった程度でした。Lead developmental candidateだったと思われる言葉の訳が「鉛の開発の候補者」とかなっててちょっと笑えます。
by a-pot
| 2009-04-14 12:58
| 医薬、バイオ関連