2013年 07月 11日
びっくりしたH1-Bビザの話 |
出張でもないのに珍しく連日の投稿です(笑)。アメリカ化学会の会報C&ENの記事を紹介するのはあまりに久しぶりで、いつ以来なのか確認する気にもならないほどですが、最新号(July 8th)をぱらぱらっと見てたらびっくりするデータがあったのでこれはシェア!と思って。それはH1-Bビザ(いわゆる就労ビザ)を受け取った人の出身国別の割合。
これはValuable Imports Or Job Competition?という特集記事の中にあったんだけど、つまり「移民は貴重な助っ人かそれともただアメリカ人から仕事を奪ってるだけか?」という、いってみればアメリカの永遠のテーマ。で、特集の中のArguing Over Science Visasという記事の中にその図はある。2011年度にH1-Bビザが認可された約27万人の出生国とそれぞれの割合。ここにお借りします。
字が小さくて見にくいかもですが(図をクリックすると拡大します)、びっくりした?しない?私が最も驚いたのは、とにかくインド生まれの人が全体の何と58%とあまりに圧倒的なこと。2位はもちろん中国ですが、たったの8.8%。もちろんインドと中国、その他のアジア諸国が多いというのは肌感覚としてあるわけだけど、これほどまでにインドなわけ?という点にびっくり。これはIT業界にいると驚かないのかも知れないですね。あとは英語へのバリアの違いとか。でもバイオ業界の肌感覚とはまったく合わない。でもその理由も多分わかります(後述)。
その次が、日本人もけっこう多いじゃん、ということ。メキシコと台湾にはさまれて8位です。イギリスを除くヨーロッパ各国より多い。これも私には意外でした。
やっぱりというか、あらためてすごいなーと思うのは韓国出身者の多さ。日本の半分の人口なのに2倍以上います。それを言うなら台湾はもっとすごいけど。
ちなみにこの記事の本題は、H1-Bビザは本当に足りてないのか?という話。最近また移民問題にはいろいろ動きがあって、メキシコとの国境警備を大幅に増強する法案(?)が通ったり、一方ではこういった頭脳流入促進とアメリカ人の就職難のどっちが大事かみたいな議論が盛り上がっているようです。あともしかしたら、もしかしたらですが、アメリカの大学でPh.D.を取ると、自動的に永住権がもらえるという日が来る可能性もあるようですよ。まあ慎重派や反対派もいるようなのでわかりませんけど。そして永住権をもらえても仕事があるかどうかはまた別の話ですが。
ところで上記でさらっと流したけどもうひとつ、えっ?と思いませんでしたか?2011年にH1-Bが認可された約27万人???H1-Bって年間6万5千人しかもらえないんじゃなかったっけ?アカデミアの別枠も2万人とかじゃなかったっけ?しかも2011年あたりって景気悪くて6万5千人の枠も埋まらないとか言ってなかったっけ?と思ったのですが、この記事によれば、アカデミアの枠は無制限なのだとか。知らなかった・・・。ともかくデータソースは本家本元のU.S. Citizenship & Immigration Services、通称USCISだとあるので、少なくともこの年にこれだけの数のH1-Bが認可されたのは間違いないのでしょう。(追記:トランスファーとか延長とかも数に入ってるみたいです)
また、上でインド人の多さと中国人の相対的な少なさがバイオ業界の肌感覚に合わないと書きましたが、下の表を見るとまあ納得できます。やはりH1-B取得者のmajorityはIT関連で、バイオ業界というのはこの中の分類だとMedicine & healthということになると思いますが、それは全体の7%しかない。意外に少ない気がするけど、まあそういうことなんですね。
今回データはなかったけど、H1-B workerがアメリカのどの地域にいるかを見たら、おそらく東西の海岸線上にかなり偏ってて、しかも西海岸、中でもシリコンバレーエリアはダントツで多いような気がするので、ここにいる自分の肌感覚はもうちょっと実態に合っているかと思ったんだけど、やはり身を置いている業界によってずいぶん変わってくるのだなと。どこにいても井の中の蛙は井の中の蛙なのでしたww。
これはValuable Imports Or Job Competition?という特集記事の中にあったんだけど、つまり「移民は貴重な助っ人かそれともただアメリカ人から仕事を奪ってるだけか?」という、いってみればアメリカの永遠のテーマ。で、特集の中のArguing Over Science Visasという記事の中にその図はある。2011年度にH1-Bビザが認可された約27万人の出生国とそれぞれの割合。ここにお借りします。
字が小さくて見にくいかもですが(図をクリックすると拡大します)、びっくりした?しない?私が最も驚いたのは、とにかくインド生まれの人が全体の何と58%とあまりに圧倒的なこと。2位はもちろん中国ですが、たったの8.8%。もちろんインドと中国、その他のアジア諸国が多いというのは肌感覚としてあるわけだけど、これほどまでにインドなわけ?という点にびっくり。これはIT業界にいると驚かないのかも知れないですね。あとは英語へのバリアの違いとか。でもバイオ業界の肌感覚とはまったく合わない。でもその理由も多分わかります(後述)。
その次が、日本人もけっこう多いじゃん、ということ。メキシコと台湾にはさまれて8位です。イギリスを除くヨーロッパ各国より多い。これも私には意外でした。
やっぱりというか、あらためてすごいなーと思うのは韓国出身者の多さ。日本の半分の人口なのに2倍以上います。それを言うなら台湾はもっとすごいけど。
ちなみにこの記事の本題は、H1-Bビザは本当に足りてないのか?という話。最近また移民問題にはいろいろ動きがあって、メキシコとの国境警備を大幅に増強する法案(?)が通ったり、一方ではこういった頭脳流入促進とアメリカ人の就職難のどっちが大事かみたいな議論が盛り上がっているようです。あともしかしたら、もしかしたらですが、アメリカの大学でPh.D.を取ると、自動的に永住権がもらえるという日が来る可能性もあるようですよ。まあ慎重派や反対派もいるようなのでわかりませんけど。そして永住権をもらえても仕事があるかどうかはまた別の話ですが。
ところで上記でさらっと流したけどもうひとつ、えっ?と思いませんでしたか?2011年にH1-Bが認可された約27万人???H1-Bって年間6万5千人しかもらえないんじゃなかったっけ?アカデミアの別枠も2万人とかじゃなかったっけ?しかも2011年あたりって景気悪くて6万5千人の枠も埋まらないとか言ってなかったっけ?と思ったのですが、この記事によれば、アカデミアの枠は無制限なのだとか。知らなかった・・・。ともかくデータソースは本家本元のU.S. Citizenship & Immigration Services、通称USCISだとあるので、少なくともこの年にこれだけの数のH1-Bが認可されたのは間違いないのでしょう。(追記:トランスファーとか延長とかも数に入ってるみたいです)
また、上でインド人の多さと中国人の相対的な少なさがバイオ業界の肌感覚に合わないと書きましたが、下の表を見るとまあ納得できます。やはりH1-B取得者のmajorityはIT関連で、バイオ業界というのはこの中の分類だとMedicine & healthということになると思いますが、それは全体の7%しかない。意外に少ない気がするけど、まあそういうことなんですね。
今回データはなかったけど、H1-B workerがアメリカのどの地域にいるかを見たら、おそらく東西の海岸線上にかなり偏ってて、しかも西海岸、中でもシリコンバレーエリアはダントツで多いような気がするので、ここにいる自分の肌感覚はもうちょっと実態に合っているかと思ったんだけど、やはり身を置いている業界によってずいぶん変わってくるのだなと。どこにいても井の中の蛙は井の中の蛙なのでしたww。
by a-pot
| 2013-07-11 14:54
| アメリカでの就職、キャリア関連