2005年 07月 09日
Ladder |
Scientific ladderとmanagement ladderという概念がある。
私の仕事は合成化学。これって基本的に経験年数を積めば積むほど熟練する。ほんとの職人になるというか、料理の鉄人みたいな感じになっていく。たとえば自分の半分の給料の若手二人がいたとして、彼ら二人を合わせたよりも、自分ひとりの方がずっと生産性は高いみたいな感じ。いやそれ以上かな・・・。
日本の製薬会社で研究職という場合、たいがい30代後半から40歳になるあたりで管理職になって、いわゆる現場から離れ、自分で実験することがなくなっていく。田中耕一さんのノーベル賞を機に、フェロー制度みたいなものが加速したかも知れないけれど、現実的にはそれほどうまく機能しているとは思えない。
それってほんとうにもったいないと思う。10数年実務経験をつんで熟練して、実験とかすごく効率がよくなって、若い人たちの2倍以上速く仕事ができるようになるのに、そういう脂が乗りきったところで現場を離れてしまうのだ。もちろん体力は落ちてくるし、元気な若手の指導というのも大切だけれど、一方で、何でこんなに遅いのかとか、何でこういうふうにしないのかとか、部下のパフォーマンスにいらいらがつのったりもするはずだ。
もちろんできる人は何をやってもできるのだからいいけれど、管理職とか向いてないけれど実験室が向いている人には、それこそ実験の鉄人になってもらって、肩書きはともかく、報酬面などで相応の処遇をすればいい。日本ではいい歳して管理職になれないと後ろ指をさされたり、本人も恥ずかしく思ってしまいがちだけれど、そうならないシステムをもっと真剣に考えた方が、間違いなく会社全体のパフォーマンスは上がると思うのだけれど、どうでしょう。
私の仕事は合成化学。これって基本的に経験年数を積めば積むほど熟練する。ほんとの職人になるというか、料理の鉄人みたいな感じになっていく。たとえば自分の半分の給料の若手二人がいたとして、彼ら二人を合わせたよりも、自分ひとりの方がずっと生産性は高いみたいな感じ。いやそれ以上かな・・・。
日本の製薬会社で研究職という場合、たいがい30代後半から40歳になるあたりで管理職になって、いわゆる現場から離れ、自分で実験することがなくなっていく。田中耕一さんのノーベル賞を機に、フェロー制度みたいなものが加速したかも知れないけれど、現実的にはそれほどうまく機能しているとは思えない。
それってほんとうにもったいないと思う。10数年実務経験をつんで熟練して、実験とかすごく効率がよくなって、若い人たちの2倍以上速く仕事ができるようになるのに、そういう脂が乗りきったところで現場を離れてしまうのだ。もちろん体力は落ちてくるし、元気な若手の指導というのも大切だけれど、一方で、何でこんなに遅いのかとか、何でこういうふうにしないのかとか、部下のパフォーマンスにいらいらがつのったりもするはずだ。
もちろんできる人は何をやってもできるのだからいいけれど、管理職とか向いてないけれど実験室が向いている人には、それこそ実験の鉄人になってもらって、肩書きはともかく、報酬面などで相応の処遇をすればいい。日本ではいい歳して管理職になれないと後ろ指をさされたり、本人も恥ずかしく思ってしまいがちだけれど、そうならないシステムをもっと真剣に考えた方が、間違いなく会社全体のパフォーマンスは上がると思うのだけれど、どうでしょう。
by a-pot
| 2005-07-09 14:27
| 医薬、バイオ関連